★★獣人★★
人と動物が混ざった姿の種族。
人間の型に他生物の要素を足したり置き換えたりした姿であることが一般的で、肘から先が爪持つ猫の腕だったり、しっぽがあったり、鱗が生えていたり・・・
その姿はまさに獣+人(あるいは虫人、鳥人、魚人etc…)といった感じの印象。
(基本的に”混ざる”生き物は一人につき1種類であるらしい。
蟲や魚など「獣」でなかったり、たまには人の胴体の下から馬やら蜘蛛やら魚の下半身やらに繋がるような混ざり方をしたものもいるが、一括りに獣人とされる。)
筋力・体力面においてそのワイルドな見た目通りの優秀さを発揮し、
また身に宿した獣によっては特殊な力……超嗅覚や飛行能力、体色の変化、他にも糸やら毒やら……を持つ者もいる。
一方で知性的側面や精神性においては純粋なヒトに一歩劣るとされる。
(社会経験の不足から来る評価の他、ヒト向けの学習が肌に合わない という場合もある。食欲性欲睡眠欲などの欲求に忠実と言うのも一つの事実ではある。)
また、ヒト部位が混ざった都合、獣としての力も本物の獣には及ばぬことが多い。
半端ものと侮られるかもしれぬが、大自然の中ではスペシャリストよりもゼネラリストが勝利する。
「人であり同時に獣であること」が彼ら種族の強みなのだ。
人に人種があるように皮膚や体毛の色、体格骨格、獣の身体が発現する部位も様々であるため、獣人は概ねこんな種族 という表現が不可能だ。
むしろ混ざった獣の種類毎にカテゴライズしたほうが「一般的な~~は」を語りやすいだろう。
自然の中に暮らすものは近縁種で簡素な村を作って暮らしており、大抵は自身の特徴を生かしやすい地形に縄張りを持つ。
だが特に社会性が高い個体は人に交じって暮らすこともあり、町中で見かける事も増えてきている。
戦士や冒険者としても非常に優れた能力を有するが、混ざった生物の欠点や特性を引き継ぐので換毛期や食事問題など独特のトラブルもある。
長所:混ざった生物の長所を引き継ぐ。
短所:混ざった生物の短所を引き継ぐ。
能力値限界:上限値9、下限値4から可変選択。 合計値56。 プロフィール欄に詳細の明記必須。
★ライカニア(哺乳類の獣人)
獣人の中の獣人である哺乳類の獣人は、社会の大半を構築する人間にとってもっとも「わかりやすい」亜人である。
なんせわんこはエルフよりも身近なのだ。最も積極的にヒト社会に溶け込んでいる亜人種と言っても間違いはない。
身体的・感覚的な要素の一部において野の獣に匹敵するものをもつが、それらも身近な動物の域を出ないため、良くも悪くも性質を想像しやすいところがある。
人社会における動物の役目を、そのままランクアップさせたような働きを期待されるというわけだ。
主には「強靭さ」である。戦争或いは力仕事において、牛人馬人の労働力はまさに馬力で数えるもの。並人の及ぶところではない。
草食種や犬族などが持つ恐れを知らぬ気質と誠実さが評価される場面もあり、忠義深き犬人槍使いの英雄譚などは唄として残るほどだ。
そして、獣の耳や尻尾を有し、活発な彼らは見方によってはじつにかわいい/かっこいい。
嗅覚や聴覚に優れていれば、ヒトより繊細かつ精密に生産や採取の活動に従事することもできる。
そのため商業的な領域で活躍する獣人たちも一定数が存在する。
どうにも獣人のなかでも特に混ざった動物の本能に精神性が引っ張られる傾向が強いらしい。
上記犬人の例以外にもきまぐれねこや普段のんびりなのに怒ると激しいうしさん、狡猾きーつねなんかが割といるが、他人との付き合いの中ではできるだけ制御して暮らしているようだ。
精神的に“群れ“に向いているというのも、社会進出を後押ししているのかもしれない。
★フライヤー(鳥類の獣人)
動物の力を宿す民の中でも独自の領域を持つのが鳥類の特徴を持つ獣人、鳥人たちだ。
空行くもの(フライヤー)の異名を誇る彼らは翼をもち、数多の空飛ぶ種族の中でも上位に位置する飛行能力を保持している。
腕に這うように翼を持つものや、肩からが完全に翼となっているもの、天使像の如く背に負うものなど様々である。
人サイズの身体を空に持ち上げる都合、総じて大きく、隠しがたい派手な特徴となる。
その上で発達した肺や頑健さを犠牲にした軽い骨格、強靭で効率的な筋組織の加護があわさり、鍛錬も重ねて、初めて飛べるのだ。
基本は滑空だが、はばたいての上昇もこなす。そこいらの人がロウで固めた鳥の羽を背負ったところで、文字通り足元にも及ぶまい。
冷たい空を駆けるため、羽毛でふわっふわしているものもいる。
簡易な防寒具とできるだけ軽量化した装備など、ヒトとしての装備も工夫が凝らされるのが常だ。
町の外で暮らすものたちは、この飛行力によって一見縄張りを持たぬと誤解されるほどに広い生活圏を持ち、これを最大限に生かせる高所に集落をつくる傾向がある。
ヒトに雇われる社会生活においても、やはり飛ぶことで暮らす。
伝達役や斥候、大柄なものは配達もこなすようだが、あまり重いものは追加料金となるに違いない。
他にも鳥としての力・・・強靭な肺と奇麗で複雑な声音を用いた吟遊詩人や歌姫、タウンクライヤーとしての価値を見出されたものもいるのだとか。
あまり腹に溜まらず大きなカロリーを摂取できる食べ物を好む。
子供さえも腹に抱えない――その分を卵として世界に託す――者もいるなど、徹底している分、地を行く獣人たちより少し変わった連中とみなされていることが多いだろう。
排泄サイクルも短いのをお忘れなく。
※まめちしき:よく話題になる鳥人は情熱的 という奴であるが、少なくとも恋文が詩的であることは確からしい。
これは恐らく接触が少なく声も通り辛い高空で会話するために、短い文章にもできるだけの意味を込める って文化が影響している。
※まめちしき2:飛べない鳥人もいる――が、飛ばない鳥には何らか理由があるものだ。なめてかからんほうがいい。
★インセクティア(昆虫・無脊椎動物の獣人)
昆虫や軟体動物無脊椎動物など、概ね蟲とされるものと人の特徴を合わせ持つものたち。
蜘蛛や軟体動物(ナメクジ系は厳密には”貝人“だ。)なんかはもう虫とは種が違うんだが、一括りにされている。
「大凡遠しとされしもの」の獣人といったところか。
種として全く異なる人と蟲の混ざった種族であるため、能力的にも精神的にも少々ヒトとかけ離れたものになりがちである。
上記獣人や鳥人と比べ出会う機会はさほど多くない(あるいはクリティカルでフェイタルな場面での遭遇になりがちな)ため、少々の恐れをもって見られている種族である。
皮膚の一部が外骨格として硬化している、複眼を備えるなど、鳥人と同等かそれ以上に派手な「獣の特徴」を持つことが多く、その身体に由来する特殊な能力も犬猫程度とは質を異にする場合が多い。
飛ぶ、穴を掘る、光る、形を変える、のびる、ぬるぬるする、糸を出す・・・しまいには毒や火を吐くものも。
獣人をゼネラリストといったが、かれらはスペシャリストなのだ。
野の蟲人が過酷な環境を好むのも、その特殊性に敵わぬ競争相手が悉く脱落するのが所以だろう。
恐るべき大自然の只中、あるいは目を覆うような惨劇(例:戦争!)の中でも彼らは生き延び、糧を得ることができる。他種族の傭兵として雇われることもあるだろう。
一方で特殊な欠点も枚挙に暇がなく、種類によっては塩で水分を奪われたり、息を止めてられなかったり(ガスに弱い)、一般的な食事や強い光で目を回してしまうものもいる。
街の外においてはハチ族やアリ族が同種で大集落を作ったりする例があるように、社会生活の適正は高いはずなのだが・・・合理的というか冷淡というか、そういった連中の思考は他種族からみて冷たく感じられがちなのだとか。
もちろん、何事にも例外はある。人の町で一風変わった隣人として親しまれて暮らす蟲人がいるように だ。
★レプチリアン(爬虫類の獣人)
蛇人、蜥蜴人、亀人など。人の形状に尾や蛇体を持つ形であり、リザードマンたちとは骨格から多少異なるようだ。(好む縄張りは近い。寒さに弱いなど、性質も近いところがある。)
一方で獣の力においてはリザードマンたちよりも獣寄りな者もおり、滑空能力や毒液の獲得、水上・水中での活動など、一風変わった芸を持つ。
哺乳獣人にならんで強靭な獣人としても知られており、同様の領域で活動するものもいる。
そして哺乳獣人同様、社会に受け入れられつつある。
カワイイ度において猫には劣るかもしれないが、トカゲのほうがエルフより身近なのだ。
★ウォータリア(魚類・水棲種の獣人)
水棲人の国、ネレイシアの項目にお任せするとする。
海洋国家ネレイシアに参加しない、河川を住みかとする水棲の獣人もいるという事だけは覚えておいてもいいだろう。