★★吸血鬼★★


★★吸血鬼★★

血を吸う鬼。夜を統べるもの。ノーライフキング。
様々な呼称があるそれは、もはや一つの独立した種族と呼んでしまえるだろう。
吸血鬼とは他者の血液をその牙で啜ることによってその魂を維持する怪物である。

怪力、霧化、催眠、発火、眷属生成etcetc…その特殊な能力は多岐に渡り枚挙に暇がない。
ただし弱点もまた両手で数え切れない程にある。
どの種族よりも利点が多く、欠点も多い。そんなアンビバレンツな怪物。

吸血鬼には原初たる始祖があると言われており、現代にあるのはそれから枝分かれした眷属とされている。
有名な始祖としては死者の国、フェルクレグの統治者がそれである。
その他にも始祖はあるとされているが、表舞台に立っている者は殆ど確認されてはいない。

吸血鬼の大きな特徴としては、その多岐に渡る能力、弱点も何もかもが眷属によってそれが異なるということだ。
その為に正確には吸血鬼という括りではなく、眷属という単位で種族を定義するべきだという声も挙がっているが、
それでは今度はあまりにも枝分かれが多すぎて把握なんて誰もできないのであくまでも吸血鬼は吸血鬼なのである。

その眷属の特徴故に、繁殖方法もまた不定。
牙で血を啜れば無制限に増やせるもの、意図的に、もしくは偶々増えてしまうもの、変わり種の中には恋をしなければ眷属にできないなんて事も。

さてここまであげた中で問題点はわかるだろう。
そう、吸血鬼とは害悪種なのだ。
他者に依存して、他者を支配して、他者を殺害する。
徹頭徹尾が生きる者の敵としてその存在を設計されている。

故に吸血鬼は狩るべし、としてヴァンパイアハンターという職業も公に成り立ちギルドに所属するものは今日も聖水を配り歩く。

吸血鬼はかわいそうな存在?
確かにその通りだ。望まれず吸血鬼になってしまったものもいる。
かわいそうなそれに手を差し伸べて共生をしようとする者もいるだろう。
この多種族の街では、吸血鬼の人権なんてものを主張している団体なんてのもあるし、
ブラックマーケットでは血袋としての生きた奴隷が吸血鬼に下げ渡されているのもよくある光景。

どのように接するのも自由。
ただし一つだけ絶対のルールを忘れないように。
吸血鬼は、血を吸う鬼。
そこらへんの野鼠野良犬なんかで賄えるものがそう呼ばれるとでも?

生きた血潮。溢れる血流。
それを求めるのは、何もかもが異なる吸血鬼においての只唯一の絶対の法。

長所:多種多様、自由自在な特殊な力。
短所:社会的害悪種。数え切れない程の弱点。吸血衝動。

能力値限界:力10 早9 タ10 知9 感7 集5 精5 器5