“主がおわしめすのであれば、必ずや私にこそ罰を下さるでしょう”
《名称》
《聖女認定》 ジャンヌ=ステファノ 聖人の名を冠されし戴くもの
………本名ですか?それはもう必要なくなったものです。
《容姿》
物憂げな碧い瞳に色素の薄い長髪を腰に届くまで伸ばした女性。 左目は大きく目立つ傷で塞がれており、起伏に富んだ肢体は露出と装飾の少ない修道衣で身に包んでいるが、その下の素肌にもまた多くの傷痕が刻まれている。 礼節を求められる場では左目の傷跡は眼帯で覆うが、それ以外の場ではありのままにその容貌を曝け出している。
傷を損なってもなお人目を惹く美貌は儚さを醸し出し、触れれば砕けるような印象を他者に抱かせることが多い。
また両腕には特殊な刺青が彫られており、それを重ね合わせ図形を完成させる事を儀式として主の奇跡の極一部を顕現させる。 威圧感を他者に与えてしまうため、聖務である奇跡が必要な場面を除き夏場でも日常的に長袖を着用している。
《遍歴》
“世界も…私も…何もかもが醜い……”
騎士王国ジハード建国の立役者【十二騎士】に生まれた由緒正しき家柄の“聖騎士嬢”と称された女と、古き力あるインキュバスから生まれた人間とドリームスのハーフ。
インキュバス討伐の任に当たるも返り討ちにあい弄ばれた彼女は、一月と経たず臨月となり産み落とされた娘に恐怖して孤児院へと放逐する。
孤児院の院長は穏やかで敬虔な人間であったが、幼き淫魔の淫靡な妖気に当てられてしまい数年に渡りその体を貪ることになる。
淫魔はその所業をあるがままに受け入れていたが、元は善良な人間であった院長は罪の意識に苛まれ後年自死を遂げることになる。
そんな孤児院にて信心深く育った淫魔は悪魔祓いに心身を捧げるようになり、その身に宿った『奇跡』と自らの犠牲を厭わない姿勢を評価され聖女認定と新たなる名を聖教会より賜る。
そうした経歴を辿った聖女認定がこの度に賜った聖務は、未だに信心の薄いノイヴェーレ市に教義を広めるべしとのこと。
ノイヴェーレ市では聖教会より居住区に住居を賜っているが、そちらへ寄り付くことは少なく専ら教会や孤児院を巡って泊まり込みで手伝いをしている。
《信仰心》
彼女は主の不在を確信している。 何故ならば誰も愛さず、淫蕩に耽り、嘘に塗れた生き汚い自分に主は雷を下さらないからだ。
衆生に悪は蔓延り、善性は餌として駆逐される。 救われず裁かれない此方こそが現世の苦界であり、醜く教えに背く私が此処にある事こそが何よりの主の不在証明足りえるではないか。
彼女は主の存在を渇望している。 祈らず、願わず、望まないから主に言葉が届かないのだ。
そう、救われるに足るものをこそ主は手を伸ばし、裁くに足るもののみを主は滅ぼす。 主を信じ切れぬ愚かな者へどうして救いなどが与えられようか。
遍く全てに等しく手を伸ばすことなど、心身を捧げるものへの裏切りでしかない。
故に私は救いを求めて祈りを捧げ主の為にこの身をやつし、裁きを望み己の業を振る舞いましょう。
《性情》
自罰的、被虐的、諦観に浸る夢想家。 異種族や異教徒に関しては生まれの国の影響で忌避感を覚える。
慈愛を説くが自他の善性を信頼しておらず、人は己の為にしか生きることができない哀れなものと心の裡で冷笑している。
《聖女認定》
聖女という括りはあるがそれを与えられる意味は多岐にわたる。 彼女に於いては多くの外敵を祓い清めてきた実績と自らの犠牲を厭わない献身的な姿勢を評価され、主の意志を地上に示す代行者として聖教会より下賜されたものとなる。
聖教会は彼女が淫魔の血を引いていることを把握しているが、その愚劣さによる聖務への姿勢と淫魔の自覚が無いことで有益な面が多いと判断を行い目を瞑っている。
宗教的に影響力の薄いノイヴェーレ市に対して勢力の拡大を望むが、換えの効かない神託を受けた者は遣わしたくないとの判断から使い潰しても懐が痛まない淫魔に白羽の矢が立つ。
現在はダンピールのヴァンパイアハンターをパートナーとしており、その動向には監視命令の意味合いも含まれている。
《性趣向》
“ああ…贈り物を下さるなんて……どうぞ、どうかもっと、もっと蹂躙を……”
貞淑な好色。 主として好むのは自分への罰が与えられることを実感できるマゾヒズム的行為。 また相手が自分の肢体を求めているのであれば、それを否定することはなく全面的に受け入れる場合が多い。 相手が望んでいるかの判断は主観的な要素が強く、劣情を秘めていると判断をすると本能的に誘惑をしてしまうこともある。
ドリームスの夢へと入り込む力を意図して扱うことはできないが、欲求不満が溜まっている時は無意識に他者の夢に入り込んで誘惑をしてしまう時が偶にある。 つまり夢精。
《財産》
所持金:10000エン
金銭の所持はほぼなし。非常時にと持たされた分のみ。 生活に関わる分は聖教会より支給されており、清貧な日常を送っている。
聖務の実行に必要なものも同様であるが、過度な請求は予算により弾かれることもあり必要最低限の備えしか用意はない。
【人脈】 ・直接的な私財を持たない代わりに、悪魔祓いに際して掛かる費用を正教会に負担してもらうことが可能。 情報を得ることもできるが、実行に際して危険が伴う現場で人材の協力を募ることは難しい。 悪魔は聖女が祓うものであり、それを信徒に任せるべきものではない。
《能力》
【誘蛾の微笑】 ・他者から精を貪る為に備わった天賦。 インキュバスの血を引く彼女は、その容姿も他人が己に欲望を抱きやすいように形作られている。 その為にいわゆる美女、美人の面立ちをしており、その所作もまた自然と相手が好ましく思う仕草となりやすい。
現在は顔に負った大きな傷により美貌に陰りが生じた為に万人へ効果を及ぼすものではなく、代わりに庇護欲や支配欲を掻き立てやすいものとなっている。
【境界を揺蕩うもの】 ・人間とドリームスのハーフである彼女は肉体こそ人間に近い構造をしているが、その本質は精神体に近い。 そのため肉体に怪我を負わされても致命傷には至りづらく、その機能を損なうことなく治りやすい。 治癒の際には現実、或いは夢の中で精気を貪る事で回復力が高まる。 ただし左目のように大きな負傷を負った場合には完治には至らず、また著しい肉体の損傷があった場合には死に至る。
一言で言えばとっても頑丈。
【神聖武装:《オープンフェイス》】 ・刺青を重ね合わせることで主より恩寵を賜った聖具を一時的に地上に顕現させる。 召喚した装備は神聖と太陽の性質を色濃く帯びており、今までの功績と聖女認定とされるに至ったのはこの秘蹟に依るもの。 喚び出すことが出来る装備は武具であれば幅広く対応ができるが、メイスかメリケンサックのいずれかを活用することが多い。 また聖務に赴く際に着用するのもこの秘蹟で顕現されたものである。 魔祓いとして優れた秘蹟であるが、それに特化している為に単純な暴力に抵抗し得るものではない。
いずれその無上の献身が主に認められたとき、また新たなる秘蹟がその身に宿されることになる。
【“聖女認定”】 ・正教会に聖女として認められており、主の恩寵を賜ることができるために聖水の作成や魔を退く結界の構築、また奇跡の一部を道具として作成ができる。 「……見た目はその、少々歪になりますが……効果はちゃんとあります。……違います。呪いの置物ではありません」
【愛】 ・触れ合う相手の精力を活発化させる。 またその時に精神的に抵抗をされなければ、男性器を相手に生やさせることも可能。 自分自身にも生やすことは出来るが、挿入される方が今の所は好み。 ええ。まぎれもなく主による愛の形です。
《邂逅録》
吸血鬼キャスリーン:ダンピール。ヴァンパイアハンター。監視対象。 ―――怪物が。いずれ必ず。彼女にも救いを。
ヤニータ・サン:明るい子。かわいい子。かっこいい子。――優しい人。 ご友人です。はい。
《経験点》
日常P:1/5 戦闘P:0/6
能力値限界:ALL7(人間) 能力値限界:力5 早5 タ6 知7 感9 集8 精10 器4 54(ドリームス) 能力値限界:力6 早6 タ7 知7 感8 集7 精9 器4 54(カスタム)
※既知ロール歓迎
過去に出会ったことがある、今の街で知り合っている関係性でのロールなど歓迎です。 また正教会に何らかの形で関わりのある方は、地位を問わずにジャンヌが淫魔のハーフであるという情報を知っていても問題ありません。
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